胡蝶蘭をプレゼントとしていただき、きれいな花が落ちた後に手入れをするとき、植え替えが必要なのはわかったが、植え替えの為の鉢をどんなものにしたらいいのか分からず困ってしまうことがあると思います。
植え替えをしようとしたら、鉢が沢山の種類があって迷ってしまった。
植え替えをしたのに、土との相性が悪い鉢にしてしまって胡蝶蘭の調子が悪い。
などなど、胡蝶蘭の鉢選びは鉢であれば何でもいいというわけではありません。
相性がいい鉢があったり、植え替えたはいいけど根がはみ出してしまう気がするけど鉢の大きさはどの位にすればいいのか迷ったりすると思います。
そこで今回は、胡蝶蘭の鉢を選ぶ上で必要なポイントを解説します。
1.胡蝶蘭の鉢の大きさ・素材・形
胡蝶蘭の鉢には、様々な大きさ、素材、形があります。
では、胡蝶蘭を育てるのに最適な環境を作ってくれる鉢はどのような鉢なのでしょうか。
大切なキーワードは、水と空気です。
胡蝶蘭は、木の幹などの上で育つ着生植物です。木の上というのはどのような環境でしょう。そのことを考えながら鉢を選べばいいのです。
それでは胡蝶蘭の鉢について大きさ、素材、形とそれぞれの観点からポイントを紹介します。
1-1.胡蝶蘭の鉢の大きさ
鉢には、様々な大きさがあります。鉢の大きさは、直径を意味する「号」で表されます。1号~12号まであります。1号=約3cmですから、5号鉢は直径が約15cmの鉢のことを指します。
鉢の大きさは、何でもいいわけではありません。
植物は、株が大きくなるにつれ、鉢増しといって、ひと回り大きな鉢に植え替えをします。(3.5号鉢がキツくなってきたからから4号鉢に移し替えるなど)
胡蝶蘭も同じで、鉢増しを行うのですが、株が大きくても最大4.5号鉢までした方がいいでしょう。これ以上大きな鉢に植え替えてしまうと、植え込み資材が乾きにくく、湿っぽくなってしまい結果として根が腐ってしまう根腐れを引き起こしてしまいます。
1-2.胡蝶蘭の鉢の素材
鉢の素材も、大事になってきます。素材にも様々な種類がありますが主なものとしては
・素焼き
・陶器
・プラスチック(ポット)
となっています。
素材にしても胡蝶蘭の根は空気が好きです。常に濡れていたり、湿気ている状態を好みません。
また、この素材に関してそれぞれ特徴があるため、植え込み材に水苔を使うかバーク(木のチップ)を使うかでベストな選択肢というのは変わってきます。それぞれの素材の特徴とともに見てみましょう。
水苔を使う場合
植え込み材に水苔を使う場合、鉢は素焼きがおすすめです。
素焼きの鉢は自然素材でできており、鉢自体に表面には見えない小さな穴がたくさん開いているので、高い通気性、吸水性、排水性があります。そのため素焼きの鉢は、空気を好む胡蝶蘭にとって最適な鉢となります。
ただし、鉢自体が重く、衝撃で割れてしまう恐れがあるため、丁寧に取り扱う必要があります。
水苔との相性は抜群ですが、バークと素焼きだと土が乾きやすくなってしまい、毎日水やりをする可能性が出てきてしまいます。
バークを使う場合
バークとは、簡単に言うと木のチップです。胡蝶蘭は基本的に木に自生して生えているため、胡蝶蘭にとってバークはとてもいい素材として今注目されています。
バークは水分保持はあまり得意でないため、水やりが必然的に多くなってしまう印象がありますが、鉢との組み合わせで程よい水やりをできるようになります。
バークにおすすめの鉢は陶器とプラスチックです。素焼きと違い、水はけがよくない陶器とプラスチックだからこそ、水はけがよいバークとの相性が良く、適度な水分を保持してくれるようになります。
水やりのタイミングに関しては、どちらも手で触れてみて完全に乾いていたら水を上げるようにしましょう。
当然、水をあげた後に受け皿に水が溜まっていたら必ずその都度捨ててくだいさいね。
1-3.胡蝶蘭の鉢の形
胡蝶蘭の鉢の形に関してはそれほど大きく気にすることはありません。
基本的には直径と高さが同じものを選べば根を痛める心配はないです。
2.手軽に買えるオススメの鉢紹介
インターネットで手軽に購入できる鉢を紹介します。
大きさに関してはご自身の胡蝶蘭の大きさに合わせて選んでくださいね。
2-1.素焼き鉢 深型 2.5号
こちらは素焼きの鉢になります。値段が110円(税抜、送料別)と非常に安いので、とても手が出しやすいです。
このようなとてもスタンダードな素焼きの鉢はamazonや楽天市場でかんたんに購入することができます。
(出典元:楽天市場)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、胡蝶蘭にとって最適な鉢がどのようなものかを紹介しました。鉢選びのキーワードは水と空気です。胡蝶蘭にとっては水はけが良く、根が濡れている状態が長く続かない環境が理想的です。それらを考慮しながら鉢選びをすれば問題はありません。(鉢底に穴が開いておらず、水やり後に水が鉢内に溜まってしまうものは避けた方がいいです)
植え替え時に適切な鉢選びをして、胡蝶蘭にとって適切な環境で育ててあげましょう。
カシマ洋蘭園のスタッフです。胡蝶蘭のお世話のやり方や贈る際の注意点など、わからないことがあればぜひ参考にしてみてください