胡蝶蘭を剪定して花を咲かせよう。剪定の方法やタイミングを解説

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ギフトで贈られることの多い胡蝶蘭ですが、花が散った後はどうしていますか?

鉢植えの胡蝶蘭は上手く育てればまた花を咲かせることが出来ますが、そのためには花茎を適切に切ることが重要なんです!

今回は胡蝶蘭が再び花を咲かせるための剪定について紹介します。

胡蝶蘭

1.胡蝶蘭を剪定する意味

花が咲いている胡蝶蘭は花持ちが良く1~2か月ほど咲き続けてくれるため他のお花よりも長く飾って楽しむことができます。
もちろん生花なのでいつかは枯れて散ってしまいますが、枯れたからといって処分をしてはいけません。

実は、胡蝶蘭には「2度咲き」という言葉があり、胡蝶蘭の茎を適切に切り管理することでまたお花を咲かせることができます。

もう一度胡蝶蘭の次のきれいなお花を咲かせるために具体的な茎の切り方や管理方法についてご紹介していきたいと思います。

2.胡蝶蘭胡蝶蘭を選定するタイミング

まずは切るタイミングについてです。タイミングは大きく分けて、胡蝶蘭の花が咲いている開花中と、すべて咲き終わった花後の2パターンあります。

実は、どちらのタイミングで切っても大丈夫です。ただし、それぞれにメリット・デメリットがありますのでみていきましょう。

ただ冬の期間による剪定は胡蝶蘭にダメージとなってしまうので、冬は避けましょう。

2-1.胡蝶蘭の花が開花中の場合

メリット

開花中に切ってしまうメリットは、胡蝶蘭の株の体力を温存できるという点です。花を咲かせることは、胡蝶蘭にとってとてもエネルギーが必要になります。

開花中のお花に向けられたエネルギー供給をカットすることで、株を大きくしたり次のお花を咲かせたりするための体力を残しておくことができるようになります。

特に、株をしっかり育てて翌年以降もたくさんお花を咲かせたいという場合は、開花中に切るのがおすすめです。なお胡蝶蘭ギフトの定番である大輪系胡蝶蘭は花が大きくて花数もたくさんあり、花に費やされるエネルギーも多いので開花中に切るのが有効です。

デメリット

デメリットは、せっかく咲いている胡蝶蘭のお花を鉢から切り取ってしまう事です。

まだつぼみが残っているなら尚更、切ってしまうのは勿体無く感じてしまいますよね。

またプレゼントなどで頂いた胡蝶蘭の鉢をそのまま飾っておきたいという思いもあるかもしれません。でも切ったお花は切り花や手を加えればプリザーブドフラワーとして飾ることができます。

株の体力の事を考えるなら、今咲いているお花が半分ほど終わった段階で切ることを検討しても良いかもしれませんね。

2-2.胡蝶蘭の花が終わった後

花が終わった後に切るメリット

花が終わった後に切るメリットは、花が咲き続けている間ずっと胡蝶蘭を鉢ごと飾っておけるという点です。胡蝶蘭は品種によっては花数がとても多いですし、花持ちが良く咲いている期間が長いため、長期間飾って楽しめます。

そしてもう一つのメリットとしては、花茎を切るタイミングを決めやすいという点があります。「花が終わったら剪定しよう」という一つの剪定をするためのキッカケになるのではないでしょうか。

花が終わった後に切るデメリット

デメリットは、開花中ずっと株の体力が消費されるという点です。胡蝶蘭の花は根元に近い方から順に咲いていくため、ギフト品として贈られた際にほとんどの花が咲いていても、先端にはいくつかつぼみが残っていることが多いです。花を維持するエネルギーとつぼみから花を咲かせるエネルギーが株から消費されるため、花がすべて咲き終わる頃には体力の蓄えが減ってしまうのです。

開花中・花後に切るそれぞれのメリット・デメリットを考慮し、お好みのタイミングで花茎を切るようにしましょう。

はさみ

3.胡蝶蘭を剪定するための準備から方法まで

3-1.胡蝶蘭を剪定するための準備

基本的に準備しなければならないのは園芸用のハサミのみです。

病気などの処理と違い病気感染の心配がないのでこれだけのもので剪定は可能と考えられています。

ハサミを使用する前には必ずコンロやライターの火でハサミを炙って消毒しましょう。

ハサミに胡蝶蘭がかかると危険な菌などがついていた場合、切口から菌が入っていってしまう可能性があります。万が一菌が入っていってしまった場合は胡蝶蘭を枯らしてしまうということも起きかねないために熱消毒は必須です。

もう一つ大切なのが手洗いです。

手には様々な菌が付着しています。

剪定用のハサミを消毒していても手が菌だらけだと元も子もなくなってしまいますよね。

胡蝶蘭の切り口から菌が入らないようにするためにも手洗いうがいは大切なのです。

心配な方は薄手の手袋を使用するのもいいでしょう。

その際は手袋をしっかりと消毒してあげてください。

3-2.胡蝶蘭を剪定してみよう

準備が整ったらいざ剪定です!といっても胡蝶蘭のどこを切ってもいいというわけではありません。

胡蝶蘭の2番花をすぐに咲かせるのか、それとも1シーズンお休みをさせて次の機会に花を咲かせるかによって切っていい場所が変わってきます。

2番花を咲かせたい場合

すぐに次のお花(2番花)を楽しみたい方向けの切り方です。

2番花を咲かせたい場合は、胡蝶蘭の根元から2~3節を残して切るようにしてください。

お花がついている花茎でも切って構いません。

切ったお花は切り花として使用しましょう。

茎を切る時は斜めにハサミを入れましょう。そうすることによって水分量を調節する面積が増えるので、胡蝶蘭がより元気に育つためです。

早く花芽を剪定することで、より速く胡蝶蘭の2番花を楽しむことが出来るので早めの剪定をおススメします。

来年また花を咲かせたい場合

1シーズンお休みさせたい場合は、花茎を根元のなるべく近くで切ってあげるといいでしょう。お花を咲かせることは胡蝶蘭の株に大きな負担をかけることになります。

こちらも茎を切る時は斜めにハサミを入れましょう。そうすることによって水分量を調節する面積が増えるので、胡蝶蘭がより元気に育つためです。

お花が全部落ちたり、落ちかけたりしているうちに剪定をしてあげて下さいね。

そうすることによって、胡蝶蘭が元気なまま次のお花を待つことができるからです。

4.剪定後の胡蝶蘭の管理

4-1.まずは植え替えを

ギフトなどでいただいた胡蝶蘭は3本立ちなど数株が1つの鉢に寄せ植えになっていることが多いですが、寄せ植えの場合はそのままだと根腐れや渇水になる可能性があります。

そのため花茎を切った後は1株ずつ植え替えを行った方がいいでしょう。また、元々1鉢に1株だけ植えられている場合は、その年はその鉢のまま育てても良いですが、2年目は植え替えを行ってください。

胡蝶蘭の植え替えを行うことで、より適切な環境にしてあげたり、傷んだ根を除去することができますよ。

注意点は植え替えを行った後は水は1週間〜2週間ほどあげない期間を設けて胡蝶蘭を休ませましょう。

植え替えのポイントについては以下の記事について書いています。

4-2.基本的な管理について

剪定をした後は、20度前後のお部屋で管理をしてあげてください。

暑すぎても寒すぎてもいけません。

また、直射日光やカーテン・エアコンなどの風が直接当たる場所だと、葉やけを起こしてしまったり胡蝶蘭が傷ついてしまったりする場合があります。

その傷口から菌が入り込んで胡蝶蘭が病気になってしまう可能性があるので注意してくださいね。

せっかく剪定に成功したのに病気になってしまったら勿体ないです。

お水を与えすぎると根腐れを起こしてしまうので、お水はあまり与えすぎずに、水苔などの植え込み材を触って完全に乾いたと感じたら与えるようにしましょう。

水の与えすぎによる根腐れは胡蝶蘭を枯らしてしまう一番の原因です。くれぐれも水のあげすぎには注意しましょう。

まとめ

胡蝶蘭の剪定方法からタイミングや基本的な管理方法について紹介しました。

胡蝶蘭は寿命約50年ととても長寿なお花で2度咲きといいますが、きちんとお手入れをしてあげれば何度でもお花を咲かせてくれます。

きれいな胡蝶蘭を長い期間楽しむためにも剪定は必要であればぜひやってあげましょう。