胡蝶蘭はどうやって育てる?育て方のポイントや注意点を解説

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「お世話の仕方がわからない」

「いつも枯らしてしまう」

お祝いで胡蝶蘭をいただいても、育て方がわからないまま水やりをしているという方は多いのではないでしょうか。

適切な方法で上手に育てることができれば、二度咲き、三度咲きまで楽しめるお花です。

コツを掴むと初心者でも難しくなく育てることができます。育て方のポイントや注意点を知って、胡蝶蘭を長く楽しみましょう。

1.胡蝶蘭の育て方のポイント

胡蝶蘭の基本的な育て方は、正しい水やりと適切な場所での管理がポイント。胡蝶蘭はとてもデリケートなので、細かな気遣いが必要です。

慣れるまでは難しいかもしれませんが、大事なポイントはそこまで多くはありません。ひとつずつ確認していきましょう。

1-1.置き場所は風通しが良く、直射日光の当たらない場所

胡蝶蘭の置き場所は風通しのいい、直射日光が当たらない場所がベストです。

 風通しといってもエアコンや扇風機などを直接当てることはよくありません。デリケートな胡蝶蘭には、自然の風が通る場所を選んでください。その際、花や葉が焼けてしまわないように直射日光を避けることも大切です。

時間帯によって日光が当たることのないように置き場所は慎重に選びましょう。

胡蝶蘭

1-2.水やりの量・頻度はどちらもほどほどに

水やりの量や回数が多いと逆に弱ってしまうので注意が必要です。

胡蝶蘭は、補給できる水分量が多いだけでなく、空気中からも水分を取り込むことができます。3日~1週間ほど経過したところで、植え込み材を手で触ってみて完全に乾いているのが確認できてから、水を与えましょう。

水やりを控えめにするのが心配な方もいるかもしれません。胡蝶蘭の鉢には、ウッドチップや水苔などが入っています。通気性や保湿性に優れているので安心です。また、乾燥していると感じる場合には、霧吹きで葉の表と裏に水分を与えることもおすすめです。

1-3.受け皿に溜まった水は必ず捨てる

受け皿に溜まった水はそのままにしておくと根腐れの原因になります。

胡蝶蘭の根は通気性が必要で、特に夏場は蒸れやすくカビの発生に繋がります。溜まった水は胡蝶蘭の寿命を縮めてしまうので、必ず捨てるようにしましょう。

2.季節ごとの育て方の注意点

長い期間楽しめる胡蝶蘭は、季節ごとの育て方の注意点があります。基本的な育て方と合わせて理解しておきましょう。

2-1.春の育て方の注意点

春は植え替えのタイミングに適しています。一番最適な時期は5です。

タイミングよく植え替えができれば、胡蝶蘭の生育も良くなります。適切な植え替え時期はだいたい2年に1回しかないので忘れないように注意しましょう。

胡蝶蘭

2-2.夏の育て方の注意点

6月頃になったら、液体の肥料を週に1回ほど与えるようにします。この時期から梅雨で湿度が高くなるので、湿気にも注意してください。

さらに夏場は気温が上がることで成長も早くなります。この時期はエアコンも使用するようになり、花や葉が乾燥気味になることがあるので注意しましょう。

2-3.秋の育て方の注意点

秋は日の当たる時間も短くなってきて、少しずつ空気も乾燥し始めます。温度が低くなり保温のバランスも難しくなる季節です。基本的な水やりなどにより一層注意しましょう。

2-4.冬の育て方の注意点

 冬場の水やりは20日に1回ほどで十分です。与えすぎないように注意しましょう。20日ほど経ってもまだ湿っているようなら無理に水を与えなくても大丈夫です。確認して乾燥がみられてから水を与えるようにしてください。

3.注意したい胡蝶蘭の様子

デリケートな胡蝶蘭は、少しのストレスで異常が出てしまう場合があります。毎日、花や葉の状態を観察するように心がけましょう。元気がない症状が出たら早めに対処することが大切です。

3-1.葉の色が変色している

葉の色が白っぽくなったり、茶色や黄色になったりしている場合は、日光があたりすぎているのかもしれません。置き場所を移動させて日が当たらないようにしましょう。

3-2.葉にツヤがない

葉にツヤがなくなったり、表面のシワが目立つ場合は、水分が足りていないサインです。根腐れを起こしている場合もあるので、胡蝶蘭の状態をよく確認して、必要があれば水分を与えるようにしましょう。

3-3.お花がしおれている

お花がしおれていたり、いつもより下を向いている場合には、低温障害が考えられます。置き場所の気温が低いため、育成が抑え込まれている状態です。低温障害のままだと、さらにしおれてしまうので室温を15度以上に保てる場所へ素早く移動させましょう。

3-4.根が黒くなっている

根が黒くなっているのは、根腐れを起こしている状態です。根腐れは水を与えすぎたり、高温の場所で育てることで引き起こします。全体を見て、しおれていなければ、根腐れした部分をカットして植え替えを行うことで改善します。

その際、植え替え後の状態がよく見えるように透明な容器を使うと、その後のケアがしやすくなるでしょう。

胡蝶蘭の根

4.お花が散ったら、二度咲きの準備

全てのお花が咲き終わったら、次は二度咲きの準備をしましょう。準備をしっかりすることでまた綺麗なお花を楽しむことができます。

4-1.茎を下から数えて3~4節目でカット

カットする場所は、下から数えて34節目です。花茎をカットすることでもう一度お花を咲かせることができます。一度咲き終わったら、時間が経って枯れ始める前に切るようにしてください。

カットの時期としては5月頃がおすすめです。胡蝶蘭は、夏になるにつれて株が肥えやすくなります。春にカットをしておくことで、2度咲きする力を蓄えることができるのです。

4-2.株を植え替えする

隅々まで栄養を行き渡らすために、株の植え替えをすることもできます。その際は、1つの鉢に1株ずつ植え替えるようにしてください。

植え替えの手順は以下の通りです。

  1. 根を傷つけないように株を取り出し、根についている水ゴケなどの植え込み資材をきれいに取り除きます
  2. 腐っている根やしわしわになって古くなった根を付け根からカットしましょう
  3. 水苔などの新しい植え込み資材を湿らせて、根の下側から押し当ててください
  4. 根の周りも同じように覆って一番下の根の付け根が隠れるようにしましょう
  5. そのまま鉢に入れます。この時鉢の底まで無理に押し込まないように注意してください
  6. 株を持ち上げても鉢が外れないように鉢の側面に植え込み資材を密着させたら完成

4-3.植え替え後、2週間は水やりなし

植え替えで株はある程度のダメージを受けてしまいます。回復するまでは水を与えずにそのままにしておきましょう。

そのため2週間程度は水やりをしないようにしてください。葉にツヤがなくなる頃が水やりのタイミングです。それまでは、置き場所や気温などに十分注意しながら回復を待ちましょう。

まとめ

胡蝶蘭の育て方の注意点やポイントをご紹介しました。

胡蝶蘭を育てるのは難しそうに思われがちですが、基本的な育て方やポイントを押さえておけば、それほど難しくはありません。一度花が落ちてしまっても、2度、3度楽しめる胡蝶蘭はとても育てがいがあります。

デリケートなお花ですが、生命力が強くとても可憐なお花を咲かせます。そんな胡蝶蘭を長く楽しめるよう、育て方のコツを掴んで大切に育ててみませんか?