お祝いの際にいただく機会の多い胡蝶蘭ですが、見頃を迎えた後はどのように処分すればいいのか悩む方も多いでしょう。
胡蝶蘭を処分する方法は捨てる以外にもいくつかあります。
今回は、処分前の胡蝶蘭の確認方法から、さまざまな処分方法について詳しくご紹介します。胡蝶蘭の状態や、鉢の数などに応じて処分方法を検討してみてください。
1.処分する前に枯れているか胡蝶蘭の状態を確認
胡蝶蘭を処分する前に、本当に枯れているのかどうかをしっかりと確認しましょう。花が落ちていてもまだ枯れていない場合も多いです。
- 葉が1枚でも残っている
- 根が干からびたり、黒く変色したりしていない
花ではなく葉っぱと根っこを確認してみて、上記のような状態であればまだ胡蝶蘭は生きています。お手入れをきちんとすれば、また花が開いて綺麗な胡蝶蘭を楽しむことが可能です。
2.胡蝶蘭をゴミとして処分する方法
胡蝶蘭の状態を確認して、枯れているようであればゴミとして処分する方法があります。ただし、胡蝶蘭は本体以外の部分にさまざまな素材が使用されています。それぞれをしっかりと分別をして、正しい方法で処分しましょう。
2-1.胡蝶蘭本体の捨て方
胡蝶蘭の本体部分は燃えるゴミに分類されます。茎や葉、根っこをそれぞれ分けて小さく切ってから出すと丁寧です。
2-2.水苔(ミズゴケ)・バークの捨て方
植え込み材として胡蝶蘭の根の周りについている水苔と、樹木の表皮を砕いたバークは燃えるごみとして処分できます。
水分を含んでいることが多いので、しっかりと水気を切ってから捨てるようにしましょう。
2-3.発泡スチロールの捨て方
植え込み材には水苔とバーク以外に、発泡スチロールが入っていることが多いです。発泡スチロールは地域によって分別が違ってくるため、お住まいの地域の処分方法に従ってください。
2-4.支柱の捨て方
支柱とは、胡蝶蘭の茎を支えるためのものです。針金を使用していることが多いですが、プラスチック製の場合もあります。長めの支柱であれば、切ってしまうか、曲げて小さくするとゴミとして処分しやすいでしょう。
支柱がプラスチック製の場合
支柱がプラスチック製の場合は、可燃ごみか資源ごみ(プラスチック)で処分します。地域によってルールが異なるため、しっかりと確認して捨てるようにしてください。
また、自治体によってはサイズが大きくなると粗大ゴミ扱いになる場合があります。できるだけ小さくカットするなどして、可燃ごみや資源ごみで出すようにしましょう。
支柱が鉄製(針金・ワイヤー)の場合
支柱の素材は、針金やワイヤーなどの鉄製の場合が多いです。鉄製は、不燃ごみ扱いとなります。プラスチック製と同じように、サイズによっては粗大ゴミになる可能性があるため、小さく切るか曲げるようにしてできるだけ小さくするように工夫しましょう。
2-5.植木鉢の捨て方
植木鉢は、プラスチック製や陶器などさまざまな種類があります。プラスチック製の鉢であれば、可燃ごみやプラスチック、粗大ゴミで捨てることが多いです。陶器の場合は、不燃ごみか粗大ゴミになりますが、サイズが大きいものは粗大ゴミになる可能性が高いです。
素材や大きさによって処分方法が異なるので、自治体のルールに合わせて分別をし、捨てるようにしてください。
3.胡蝶蘭を引き取ってもらう場合
会社のお祝いで胡蝶蘭をいただいた際には、それなりに数も多くなってしまい処分するのにも時間や手間がかかることが多いです。胡蝶蘭を自身で処分する以外に、引き取ってもらう方法があります。回収業者に依頼する以外にも、友人や家族に引き取ってもらうという選択もあるので、お花好きの方には喜ばれるでしょう。
3-1.回収業者に依頼する
胡蝶蘭の回収は、胡蝶蘭の販売店や花を取り扱うお店であれば依頼が可能です。ただし、サービスの内容や金額が異なるため、事前に調べて依頼する必要があります。中には引き取りを無料でしてくれるお店もあるので、希望に近い業者を探してみましょう。
3-2.友人や家族に引き取ってもらう
回収業者に依頼するほかに、友人や家族に引き取ってもらう方法があります。胡蝶蘭は高価なお花のため、自分用に購入する機会が少ないお花です。胡蝶蘭が好きな方や植物が好きな方なら、引き取ってもらえる可能性があります。一度相談してみるのもいいかもしれません。
4.状態によっては買取も視野に
お祝いでいただいても置き場所に困った場合などは、まだまだ綺麗な状態であることが多いです。 このような胡蝶蘭の状態が良い場合には、買取をしてもらうこともできます。
4-1.査定のポイント
買取業者によって金額は異なりますが、査定の際に確認していることはほぼ同じと考えても良いでしょう。花びらのサイズや茎の数など査定のポイントをご紹介します。
花びらのサイズ
胡蝶蘭を購入する際は、花びらのサイズが大きいほど価格が高くなります。そのため、ミディサイズの胡蝶蘭よりも花びらの大きいものが高額査定されることが多いです。
多本立ち
胡蝶蘭は茎の数によって「3本立ち」「5本立ち」「10本立ち」として販売されています。このように、茎の数が増え、多本立ちになるほど販売価格が高くなります。査定の際も多本立ちになればなるほど高額になる場合が多いです。
つぼみの数が多い
査定のポイントで一番重要なのが、つぼみの数です。満開の胡蝶蘭は豪華で綺麗ですが、その後はしおれていってしまうため査定額は低くなります。つぼみが多く、若い株であればあるほど、これから美しい胡蝶蘭を楽しむことができるため高額査定になりやすいのです。
4-2.買取不可になる胡蝶蘭の特徴
回収業者にお願いしても買取ができない胡蝶蘭もあります。どのような特徴を持った胡蝶蘭が買取不可になるのかをご紹介します。
花が満開になっている
胡蝶蘭の花が満開になっている場合は、査定額が低いどころか買取すらしてもらえない可能性が高いです。花が満開の胡蝶蘭はこれからさらに咲くことはなく、今後はしおれていってしまうことになるため買取不可になります。
花びらの状態が悪い
胡蝶蘭の花びらの状態も買取に影響します。花びらの状態によっては元気がない胡蝶蘭ということを示しているため、買取ができない可能性が高いです。
- 花びらがしおれている
- 簡単に花びらが落ちてしまう
- 花びらの中に欠けたものがある
また、買取はしてもらえても査定額が低い可能性があるのは、花びらや葉っぱに傷やシミがある場合です。花びら自体がみずみずしく元気な状態でなければ、買取に影響してしまう可能性は十分にあります。
枯れてしまっている
胡蝶蘭が枯れている場合は、買取はしてもらえません。買取を依頼したのに、回収費用が発生する可能性があるため、依頼する前に枯れていないかをよく確認しておきましょう。枯れてしまった胡蝶蘭は、それぞれの素材ごとに正しい方法で処分するようにしてください。
まとめ
胡蝶蘭の処分方法はいくつかあり、胡蝶蘭の状態や大きさによって選択することができます。
ただし、処分の前に本当に胡蝶蘭が枯れてしまっているかをしっかりと確認することが重要です。胡蝶蘭は高価な上に非常に縁起の良いお花です。また、お花を咲かす可能性がありそうなら、お手入れして綺麗なお花を楽しんでみてください。
もしも、枯れてしまっている場合は、自分に合った方法で処分をしましょう。その際は、いただいたお祝いの気持ちを大切にしながら、丁寧に扱うことで気持ちの良いお別れができます。
カシマ洋蘭園のスタッフです。胡蝶蘭のお世話のやり方や贈る際の注意点など、わからないことがあればぜひ参考にしてみてください