叙勲祝いは、今までの功績や長年の努力が認められた、非常におめでたいお祝いです。受章する人はもちろんのこと、家族や共に頑張ってきた人たちにとっても、おめでたく嬉しいことです。受章の知らせを受けたら、なるだけ早めにお祝いを贈るようにしましょう。叙勲のお祝いには、賞賛を込めたお花を贈りましょう。
1.「叙勲」とは?
叙勲とは、国家や社会に対して功労や功績のある個人を称えて、「旭日章(きょくじつしょう)」もしくは「瑞宝章(ずいほうしょう)」のいずれかの勲章を授けることです。国が主催の表彰式で、毎年春と秋に授与が行われており、格式の高いイベントとなっています。
顕著な功績を上げた人には「旭日章」が、公共の業務に長年従事した人には「瑞宝章」が贈られ、中でも特に大きな功績だと認められた際には、最高位の「大勲位菊花章頸飾(だいくんいきっかしょうけいしょく)などが贈られます。叙勲は大変名誉のあることなので、お祝いには華やかなお花を選ぶと良いでしょう。
2.叙勲祝いに贈るお花のおすすめと予算の目安
叙勲祝いなどの、名誉のある賞をいただいた方へは、華やかなお花をお贈りしましょう。おすすめのお花はいくつかありますが、どのお花を贈るかによって大きく予算が変わります。お祝いを贈る方がどのような受章をされたのか、また、関係性や親しさがどのくらいかによって最適なお花を選ぶようにしましょう。
ここでは、おすすめのお花と予算の目安をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
2-1.胡蝶蘭
胡蝶蘭には、「名誉」「栄光」などの意味があり、叙勲のお祝いに最適なお花です。可憐な美しさで見栄えもよく、さらに香りや花粉も出にくいため、どの方にも贈りやすい特徴があります。また、胡蝶蘭はその美しさが長持ちすることでも知られており、お手入れも難しくありません。どのようなシーンにおいても、安心して贈ることのできる定番の種類です。
予算は、叙勲祝いで胡蝶蘭を贈る場合で1万〜5万円ほどとなっており、贈る方との関係性などを考慮して幅広い価格帯から選択することができます。大きさにもいくつか種類がありますが、3〜5本立ちがおすすめです。
また、胡蝶蘭の中にはさまざまな色のものがあり、どの色にするか迷われる方も多いでしょう。フォーマルな場には、特に気品がある「白」を選ぶと間違いありません。
2-2.スタンド花
スタンド花とは、専用のスタンド台の上に専用の器をのせ、そこにお花を飾り付けする大きめのアレンジフラワーのことです。仕上がりが非常に豪華なため、人目を惹きやすいお花です。一色で統一感のあるものから、さまざまな色を組み合わせてカラフルなものまで、バリエーションが豊富です。また、2段のスタンド花にするなど、贈る相手に合わせて形状などを変えることができます。
スタンド花を叙勲祝いで贈る予算の目安は、2万〜5万円ほどです。ただし、贈り先によっては、スタンド花を設置できない可能性もあります。贈る場合は、手配の前に確認しておくと良いでしょう。
2-3.フラワーアレンジメント(生花)
生花のフラワーアレンジメントは、花の種類が豊富なだけでなく、受章された方のイメージに合う色も選択できるため人気があります。ご自宅へ叙勲祝いをお贈りする場合には、広い場所も必要ないため贈りやすい種類です。コンパクトで上品なお花を贈りたい方や、贈り先にあまり気を使わせたくない方にもおすすめです。
フラワーアレンジメントの予算の目安は、5,000〜3万円ほどです。手頃な値段からしっかりとボリュームのあるものまで選択することができるため、幅広い価格帯となっています。
ただし、生花の美しさを保つためには、こまめに水を換える必要があります。叙勲祝いは他の方からもたくさんお花が届くことが予想され、忙しい方には不向きな場合も考えられるでしょう。叙勲祝いをお贈りする際は、負担になってしまう可能性がないかも注意しておいてください。
2-4.フラワーアレンジメント(プリザーブドフラワー)
フラワーアレンジメントの中でもプリザーブドフラワーは、贈った相手に長く楽しんでもらえるお花です。特殊な加工を施しており、水やりなどの手入れが全く必要ありません。そのため、忙しい方には特におすすめです。お花の種類だけでなく、色やスタイルなども豊富にあり、生花ではできないようなアレンジも可能です。また、贈る方のイメージや好みに合わせることもできます。
プリザーブドフラワーの予算の目安は、5,000〜3万円ほど。生花のフラワーアレンジメントと同じように幅広い価格帯です。値段が高くなると、壁に掛けて飾れるような大きめのボックスフラワーになり豪華さもさらに増します。自宅だけでなくオフィスなどに贈る際にプリザーブドフラワーを選ぶと、手間をかけずに長く楽しんでもらえます。
3.叙勲祝いを贈る場所・タイミング
叙勲祝いを贈る際には、贈る場所とタイミングに気をつけなければなりません。叙勲や受章は非常におめでたいことです。まず、叙勲や受章のお知らせが届いたら、すぐにお花を手配します。もしも、すぐに手配ができない場合には、電話やメールなどでお祝いの言葉を伝えておくとよいでしょう。
叙勲祝いを贈る際には、手配する日時や場所などを相手の方へ合わすことが大切です。贈り場所も自宅だけとは限らず、贈る相手が叙勲の式典などに参加する場合には会場へ届くように手配することも可能です。
ただし、式典前は色々な準備で忙しいことが多く、受け取りができないことも考えられます。可能であれば、受け取れる日時の確認をするなど、贈る相手への配慮も忘れずに行いましょう。
4.立て札の書き方や注意点
叙勲祝いのお花を式典などの場所で贈る際には、立て札を添えるのがマナーです。立て札とは、木札に名前などを記し、誰から届いたお花なのかを知らせる重要なものです。
4-1.立て札の書き方
立て札の書き方は、宛名、文言、送り主名の3つを記すことが一般的です。ここでの文言は、「受章御祝」「祝御受章」や、贈る相手の方が受章した章名を入れて「〇〇章受章御祝」などと記載します。法人から贈る場合には、送り主の名前に加えて法人名も記載しておきましょう。
4-2.「受章」の漢字の間違いに注意
立て札やメッセージカードなどを添える際には、文字や漢字の間違いに注意してください。特に叙勲祝いで間違えやすいのが「受章」と「受賞」の記載です。
そのほかにも間違えやすい漢字として、「授章」と「授賞」もありますが、それぞれが異なる意味を持っているため、しっかりと理解しておきましょう。
受章・・・褒章や勲章を受けること
受賞・・・賞を受けること
授章・・・褒章や勲章を授けること
授賞・・・賞を授けること
今回のように叙勲祝いに使用される漢字は最初の「受章」になります。文言やメッセージなどでは受章を使用するように気をつけてください。
4-3.電報も合わせて贈るのがおすすめ
叙勲祝いを贈る場合、お花だけでも十分ですが、電報も合わせて贈るのがおすすめです。お花と共に祝電を贈ることで、さらにお祝いの気持ちが伝わりやすくなります。
電報は、およそ100文字くらいに抑えるのが基本となっているため、あまり長くなりすぎないように気をつけましょう。また、立て札や手書きのメッセージと同様に、漢字の書き間違いには十分に気をつけてください。
まとめ
叙勲は、国からの勲章を受ける素晴らしいお祝い事です。そんな叙勲祝いには、お花を贈ることをおすすめします。胡蝶蘭をはじめとして、さまざまな種類のものがあり、相手との関係性や勲章にふさわしいお花を贈るようにしましょう。
贈る際はタイミングや贈り場所などにも気をつけ、相手の方に喜んでもらえるような叙勲祝いを贈ることが大切です。
カシマ洋蘭園のスタッフです。胡蝶蘭のお世話のやり方や贈る際の注意点など、わからないことがあればぜひ参考にしてみてください